「彼らは大きなものを持ち帰れると期待していい」
「特にネイマールの存在感はすごいなと思います。アルゼンチン戦ではあれだけチャンスを外していたのに、得点王になる選手はこういうところで4点5点取るんだと。上には上がいるなと思うし、それを知るたびにもっと上へ行きたい、こいつらを超えたいと強く感じる。
不可能なことはないとみなさんに見せていくことが自分の生き様。『またなんか言ってる』と思うだろうけど、そういう人の期待を裏切っていきたいと思います」と本田は厳しい現実を努めてポジティブに捉えようとしていた。
アギーレ監督が滅多にないブラジルとの対戦機会をテストに使ったことには賛否両論がある。「若手のテストはジャマイカ戦で行って、ブラジル戦は現状のベストの陣容で戦うべきだった」という論調も根強い。けれども本田は指揮官の狙いをこう代弁した。
「監督がビジョンを持ってチーム作りを進めていくのは当然でしょうし、アジア杯に向けて計画的に物事を進めているんだと思う。選手はそこでチャンスを与えられたわけですから、結果を出せなかったのは残念の一言ですね。
この試合をベストメンバーで戦うべきというのも一論だとは思いますけど、言い換えればブラジルだからこそテストになり得るという考え方もある。
初めて代表に呼ばれて、主力を代えて若手がブラジル戦に出るなんてそんな経験、自分が若い頃にはさせてもらえなかった。彼らは大きなものを持ち帰れると期待していいと思うし、そうじゃないともったいないことをしたことになりますね」