相手とのマッチアップに勝利。厳しいプレスに耐えてボールをキープ
前半キエーボのインテンシティが特に激しく、パスを前に通せなかった時間帯でも、がっちりとプレスに耐えて最低限のプレーアングルは確保。バックパスしか出せないような局面でも、無理に逃げようとした末にロストに繋がるということはなかった。
後半には、更なる余裕も出てくる。16分、少し高めのハイボールを競り合い、最後は体躯を活かしてボールをキープ。そしてプレスをかわしつつ手薄な逆サイドに振り、バタバタしていたミランの展開を落ち着かせる。地味なプレイだが、サッカーを良く知るサン・シーロのファンからは拍手が上がっていた。
そうしたことを地道に続け、33分にはFKも決める。ちょうどその2分後、本田への対処に遅れたヘテマイから、フラストレーションを事由にしたファウルを喰らう。これもまた地味ながら、マッチアップの勝利の形の一つでもある。
ビーラギに対してもアバーテと連動し、相手を押し込んで攻めていた。それもまた交代ギリギリまで続けていたから、コンディションは良いことが分かる。1対1になった時にもっと抜けていればなお良かったが、それは次節以降の試合に期待することにしたい。
とにかく、これだけ走れているから自分でも調子の良さを感じ、交代にも「なんで?」という態度を示したということなのだろう。そしてこういった意欲の表現は、チームの結束を実際に壊すのでなければ、ある程度は許容される。
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