唯一の落胆はカバーニ。イブラヒモビッチ不在でも得点出来ず
3点目を挙げたマテュイディのプレーもクレバーだった。得点シーンの数分前、同じようなシチュエーションで、右からパストーレが挙げたクロスに、カバーニがタイミングを合わせられず、貴重なボールが左サイドに流れしまったシーンがあった。
相手DFのきついマークにあって飛び出せないこともあるが、それ以前にも、良いパスが入っても呼吸が合わずにチャンスを無にしていたカバーニを、おそらくマテュイディは観察していたのだろう。
次に同じ状況で横クロスが入ったときには、すかさずカバーニの左サイドに飛び込み、彼の前を流れて行ったボールをゴールに叩き込んだのだった。
バルセロナを3-2で破っての勝利に、スタンドもピッチ上の選手たちも歓喜に酔いしれる中、一人肩を落としてピッチを去って行ったのは、不発に終わったカバーニだ。
「トップをやらせろという割に、実際にトップでプレーした試合でゴールしたためしがない」というのは皆が抱いている感想だが、本人にも「イブラがいないときだけ急にやらされても…」といった不満もあるのだろう。
献身的な働きができる彼は、イブラのようなマークマンがいる状況で、十分に良さが発揮できている気がするのだが、本人はフィニッシャーとして活躍できない現状にストレスを溜め込んでいる様子だ。
ともあれ、バルセロナを下したこの一夜を境に、「ダメチーム」から「ドリームチーム」に一気に格上げとなったPSG。
パリコレの開催と重なり、ベッカムやビヨンセら、豪華なセレブが見守る中、彼らのスローガンどおり「MAGIQUE!」(魔法のよう)な夜を演出したのだった。
【了】
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