「この悔しさを忘れず、負けないために毎日練習する」
「向こうは徴兵がかかっていて(アジア大会の金メダルは兵役免除)絶対負けないって気持ちになるんだろうけど、それに打ち勝ってどんどんシュートを打てるようにになって、初めてトップレベルに到達できるかなと思います」と鈴木は素直に力不足を認めていた。
そういう潔さが彼のいい部分ではある。だが、リオデジャネイロ五輪の舞台を踏むと同時に、近未来のA代表のピッチに立つためには、ここで足踏みしているわけにはいかない。鈴木には大化けする可能性が大いにあるだけに、今回の屈辱的敗戦を活かさない手はないのだ。
「僕らの世代は2年前のアジアユース(2012年AFC・U-19選手権=UAE)でも、今年1月のオマーンの大会(U-22アジアカップ)でも今回も準々決勝で負けています。このままじゃ五輪予選を突破できない。その壁を破るためにも、土壇場での気持ちの強さ、アグレッシブに戦う意識を持たないと。
日本はもともとチームワークがあって技術も高くてキレイにサッカーするタイプですけど、最終的には気持ちも大事。その重要性を改めて実感しています。
今回、韓国戦はみんなすごく体を張っていたし、『絶対に失点しない』って思いで戦っていた。決勝点につながったPKの判定については何も言えないけど、それまでは0-0で行けば自分たちに分があるし、相手をもっと追いつめられると思っていました。
そういう気持ちを忘れずに、また切り替えて五輪に向けてやっていきたい。監督からもそう言われました。僕自身もこの悔しさを忘れず、こういうふうに負けないために毎日練習するしかないですね」
この男が日本サッカー界の絶対的ストライカーとして君臨する日は訪れるのか…。それは彼自身の今後の一挙手一投足にかかっている。
【了】
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