「韓国戦は自分の成長が問われる試合。結果を出したい」
2010年にU-16日本代表に抜擢された頃から、ジャマイカ人の父と日本人の母から受け継いだ爆発的身体能力を誇るストライカーとして注目を集めてきた鈴木武蔵(新潟)。
桐生第一高校の頃は足元の技術に課題を抱え、前線で思うようにボールが収まらないケースも多かったが、2012年にアルビレックス新潟入りし、出場試合数が増えるにつれてボールを収める技術が飛躍的に向上。得点パターンも確実に増えてきた。
今回のアジア大会では近年の成長ぶりを随所に見せつけた。グループリーグでは初戦・クウェート戦での1試合2得点を皮切りに、ネパール戦で2点、ラウンド16のパレスチナ戦で1点と、2010年広州大会の永井謙佑(名古屋)と並ぶ通算5ゴールを記録。
前線で起点になる動き、相手との駆け引きを含めて、かなり前進した印象を残した。
「ヘディングで点を取れたのは自分としても大きなことなんで、これからも続けていきたいです。ヘディングはもともと苦手で、新潟で柳下(正明)監督から言われて居残り練習をしていたので、ここでうまく結果につながってよかった。
自分は高さもあるんで、ヘディングがもっと強くなればゴールのバリエーションも多くなるし、高さでもスピードでも勝負できるようになる。苦手な部分で点に絡めるようになって、今は自分が成長している段階だと思うし、それがストロングポイントになれば、FWとしてもう一段階、飛躍できる。
準々決勝の韓国戦は自分の成長が問われる試合なんで結果を出したいですね。韓国は強さがあるし、足元で激しいプレスをかけてくる。そこで逆をついて相手マークをはがせばチャンスになるかなと思います」と鈴木武蔵は現時点で持てる力の全てを韓国にぶつけるつもりだった。