絶対的アウェーで勝利を掴めば大きな自信に
今回のチームは仮に押し込まれても、全員守備で耐えしのぎながらカウンターに活路をみいだすことは不可能ではないが、年齢構成の上回る韓国に対しては極めて分が悪い。強引な形では、これまでの対戦相手と同じくDFラインに跳ね返されてしまうだろう。
ただ、そうした時間帯は90分の中ではあるはずで、そこで粘り強く守りながら、チームのテーマである臨機応変のシステムチェンジや攻撃の使い方などで、再び自分たちに主導権を戻すことが重要だ。
手倉森監督もこの試合が単純な図式で決まるとは考えていない様子で、最も柔軟性が試される試合と位置づけている。
イ・グァンチョン監督はテクニカルな色の強いチームを作っているが、日本に対して主導権が取れない状況が続けば、やはり従来と同じくロングボールを蹴って来るかもしれない。
空中戦に滅法強い岩波、植田が中央に構える日本も強引な攻撃にそう簡単にやられることは無いが、中盤が連動してコンパクトを保ち、セカンドボールを拾うこと、そこで落ち着いてマイボールを確保することが重要になる。
韓国はブンデスリーガで活躍するソン・フンミンを招集できず、キム・シンウクとユン・イロクの負傷もあって、ここまで優勢な試合展開の中でも得点力をあまり発揮できていない。
実際に国内では批判の対象になっており、日本戦でも不安要素にあげられているが、大一番でフィニッシュの迫力が増してくることは間違いない。
しかし、日本としては強みのチームワークを崩すことなく、中盤を軸に状況判断を共有して戦いながら、その中で植田の強さ、中島の技術、鈴木のスピードと言った個性を発揮していければ勝機は拡大する。とにかく自分たちを見失わないこと。個人がバラバラにならないことが重要だ。
立ち上げの当初は不安要素も多かったチームだが、戦術や連携は着実に成長している。あとは絶対的アウェーの試合で鬼気迫る韓国に勝利できれば、大きな自信を持って決勝を目指すことができるはずだ。
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