バルサのスポンサー、カタール航空はSNS事業に本腰
なぜエミレーツは、そこまで広告宣伝に本腰を入れるのか。
その1つが『ハロー・トゥモロウ』と名付けられたスローガンの下、トップ・グローバル・ライフスタイルの実現を目指しているからでもある。
そのため同社は、サッカーに限らず、世界4大テニス大会の1つ、ローランギャロス(全仏オープン)や、EU内で開催される10のゴルフトーナメントのほか、クリケットやラグビー、競馬、ヨットのアメリカズカップなどへも投資をしているというわけだ。
次に、エミレーツの対抗馬であるカタール航空についてみてみると、目標としていた100億ドル(約1兆800億円)の売上を2013年に達成し、エミレーツを猛追するなか、リーガ・エスパニョーラのバルセロナと、13/14シーズンから胸スポンサーシップとして、年間4,500万ドル(約48億円)の3年契約を結び、より一層のブランディングを始めた。
同社では現在、最大10人の友達を公式フェイスブックに招待してもらい、500万人から『Liked(いいね)』を押してもらおうとするコンテスト『ジョイン・ザ・クラブ』が、来月10月7日まで開催中だ。
優勝者には、ドーハとバルセロナ間の無料往復航空券とFCバルセロナの本拠地カンプノウで行われる試合観戦チケット、さらには選手のサイン入り公式ユニフォールがプレゼントされるという。
この路線は現在、週に10便の運航があるが、FCバルセロナという抜群の知名度を利用して、搭乗者を一気に増やそうというのが狙いだ。
この2社に負けじと、中東勢からはもう1社。UAEのエティハド航空が参戦した。
総資産が100兆円を超えると言われているアブダビの投資会社が2008年にマンチェスター・シティを買収し、その後、同国のエティハドがシティの胸スポンサーとスタジアムのネーミングライツを年間6,300万ドル(約68億円)で購入した。
それにより、シティ・オブ・マンチェスター・スタジアムは、エティハド・スタジアムと呼ばれるようになった。