待ち受けるチェルシー、シティとの連戦。指揮官の“余命”を占う
ユナイテッド新監督の「余命」を占う上での注目は、10月26日のチェルシー戦と11月2日のシティ戦というビッグゲーム2連戦。両優勝候補に力なく敗れるようなことがあれば、レスター戦を上回る屈辱となる。
中盤にアンヘル・ディ・マリアも加えた攻撃力は相当なものがあるが、ジョン・テリーとガリー・ケイヒルのCBコンビが安定しているチェルシー、新CBのエリアカン・マンガラがバンサン・コンパニの良き相棒となりそうなシティという、強固な要を持つ敵の最終ラインを切り崩すことは容易ではない。
逆に自軍は3バックでも4バックでも守備が混乱状態にある。その上、チェルシーは開幕5戦で16得点。シティは、出遅れても第5節までに3得点のセルヒオ・アグエロがフルタイムをこなせるまでに回復している。
ファン・ハールによる守備組織の改善、あるいは堅守を意識した戦法の伝授がなければユナイテッドは分が悪い。
強豪対決2連敗となった場合には、少なくとも新CB獲得に再び巨額の出費が見込まれる今冬の移籍市場を前に、経営陣が新たな後任探しに着手し始めても不思議ではない。
11月は、開幕当初にファン・ハールが自ら公言した「3カ月間」という新チーム機能までの猶予期間が終わるタイミングでもある。一転して「モイーズ以下」の戦績が取り沙汰されたファン・ハールが、前監督以上の早さで職を追われても驚くことなかれ。
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