J2第33節で史上最速となる残り9試合を残してのJ1昇格を果たした湘南ベルマーレ。だがその影には、試合前に行われた3位・ジュビロ磐田の敗戦があったことを忘れてはいけない。湘南が今節昇格を決めるためには、磐田が負けるか引き分けるかが前提条件だったからである。
その磐田を4対1で下したのが水戸ホーリーホックだ。田中雄大が豪快なFKで先制したのを皮切りに、磐田相手に4得点と爆発。湘南のJ1昇格をアシストしたこととなった。実は水戸には「おくり人」ならぬ「おくり水戸」なる愛称がある。
相手のJ1昇格の瞬間に遭遇するカードになることが多いことから付けられたもので、2004年に川崎フロンターレの昇格をはじめて見送ると、同じシーズンに大宮アルディージャも見送り。さらに2005年の京都サンガまで3クラブ続けて昇格の瞬間に遭遇したことで「おくり水戸」と呼ばれるようになった。2009年にはホームで湘南の昇格をお見送りしている。
そして今回は、磐田を下したことで湘南の昇格をアシスト。ネット上では「やっぱりある意味送り水戸」、「間接送り水戸」、「新スタイル」などと話題を呼んでいた。昇格のカギは、意外にも水戸ホーリーホックが握っているのかもしれない。
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