本田の起用法は？　攻撃の手駒多く、インザーギ監督は心理戦仕掛ける

　もっとも、インザーギ監督は会見で明言を避けた。当たっているメネズの”ニセ9番”起用についても「エル・シャラウィやトーレスが復帰する。そして前線には、悩ましいほどの選択肢を抱えることになる。練習の様子を見て決めたい」と、複数の手があることを示唆したのだ。

　心理戦は、既に始まっている。「私自身はチームには課題が山積みだと思っており、たかが2試合で解決されたと思うのは間違いだ。出来れば今のタイミングではなく、もう少しチームが仕上がった段階でユーベと当たりたかった」と冷静に語った指揮官。

「今のミランは、相手を意識せずに自分たちのサッカーをやって勝つ力はない。やはり相手の対策から入ることが必要だ」と、リアクションサッカーを仕掛ける可能性も匂わせていた。

「勝ったチームは変えない」という格言に基づき前線を維持する可能性も、またトーレスを初先発させるなどで相手の裏を掻くという別のパターンも両方ありだ、というメッセージをユーベ側に伝えている。

　　インザーギとユーベのアレグリ監督とはミラン時代に確執があり、現役を引退後も衝突をした事があった。「今は解決された。競争力のある指導者としてリスペクトを置いている」と語っていたが、一泡吹かせたいという気持ちはあるはずである。

　そのなかで本田は、どういう使われ方をするのだろうか。いずれにせよ求められるのは、勝利への貢献だ。

【了】