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「ゲーゲン・プレッシング+ 0トップ」。再び欧州を席巻へ、得点シーンに凝縮されたドルトムントの新戦術

2-0でアーセナルを下したドルトムント。今季、レバンドフスキに変わってインモービレを獲得したクロップ監督は、どのような変化を加えたのだろうか? この試合から、新たな戦術が見えてきた。

text by 本田千尋 photo by Getty Images

支柱を失い、スタイルの修正を迫られたクロップ

「ゲーゲン・プレッシング+ 0トップ」。再び欧州を席巻へ、得点シーンに凝縮されたドルトムントの新戦術
試合後にクロップは「我々はアーセナルに対してプレッシングとゲーゲン・マシーンをピッチの上に敷いたつもりだ」と語った【写真:Getty Images】

 ユルゲン・クロップは新しい戦術に辿り着きつつあるようだ。

 2014年9月16日、欧州チャンピオンズリーグ14-15シーズンのグループD初戦、ボルシア・ドルトムントはホームにアーセナルを迎えた。ドルトムントは昨季に続いてアーセナルと同グループとなっている。

 スターティング・メンバーは次のとおりである。

【GK】バイデンフェラー、【DF】右SBドゥルム、CBスポティッチ、CBソクラティス、左SBシュメルツァー、【MF】ベンダーとケールのダブルボランチ、右SHオバメヤン、トップ下ムヒタリヤン、左SHグロスクロイツ、【FW】インモービレ。

 地元紙などで先発が予想された香川真司はベンチからのスタートとなった。

 序盤からドルトムントのゲーゲン・プレッシングが上手く機能する。試合後にクロップが「我々はアーセナルに対してプレッシングとゲーゲン・マシーンをピッチの上に敷いたつもりだ」と語ったように、プレスが良く掛かり、中盤でのカットからの攻撃がとてもスムーズに行った。

 エジル、ラムジー、ウィルシャー、そしてアルテタで構成されるアーセナルの中盤に自由を与えない。22分には、サイドに追い込まれたウィルシャーからグロスクロイツが奪ってカウンターを仕掛ける。

 レバンドフスキという前線での絶対的な存在を失ってから、クロップは常に頭を悩ませてきた。それは単純にラモスやインモービレを獲得して、ワントップのポジションに置けば解決する問題ではない。支柱が代わるということは、チーム全体のスタイルの修正を迫られる、ということである。

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