ボナベントゥーラ獲得で前線の手駒増。本田は不動の存在となれるか
一方トーレス獲得の直後に、アタランタからは攻撃的MFのジャコモ・ボナベントゥーラが移籍して来た。国際的には無名だが、近年はめきめき腕を上げインテルやローマが獲得目標に挙げていた若手だ。守備の規律を守りサイド攻撃も器用にこなすため、本田の直接の競争相手になり得る存在と見られていた。
しかし、インザーギ監督は13日の会見で「ボナベントゥーラはインサイドMFで起用したら凄い選手になる」とも発言しており、本田とは違ったポジションを与えることも示唆している。
指揮官は本来トップ下のサポナーラを一列下げて使っているが、いまのところ同様の起用がされそうである。もちろん攻守のバランスを取りたいシーンには、3トップの一角を下げてボナベントゥーラを使うシーンもありそうだ。
ともかく、前線の手駒は増えた。そしてインザーギ監督は「私は交代策を重視すると選手に伝えた。試合終盤の30分間は非常に重要だからだ」と語っている。多彩になった選手層を、戦術や試合の局面によって柔軟に使い分けて行くということだ。
ミランは右ウイングとしてビアビアニーの獲得を最後まで模索していたことから考えても、現状で本田はあくまで戦術上のオプションの一つに過ぎないという見方も出来る。
そこを超えて不動な存在と認められるためには、やはり彼ならではの優位点をアピールすること必要だ。さしあたって、パルマ戦で何を披露してくれるのか。プレシーズンから今までは上手く行ったが、その次のステップに注目したい。
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