気迫のこもった試合もあったが10戦勝ちなしの大宮
家長昭博、増田誓志、助っ人外国人のムルジャやズラタンなど、実力者が名を連ねる大宮アルディージャだが、結果が付いてこず17位と降格圏に低迷。そして22節の浦和レッズ戦後、クラブは大熊清監督の解任を発表した。
就任時には「結束力を大切に、攻守にアグレッシブにそして攻撃的に、皆さんの心に残るようなサッカーをしたい」というコメントを発表していた。実際、この言葉通りの戦いを見せることもあった。
3節の川崎フロンターレ戦では後半終盤に驚異的な粘りを見せて4-3の逆転勝利を飾り、5節の柏レイソル戦でも2点のビハインドを追いつき、ドローに持ち込んでみせた。
12節のFC東京戦も粘り強さが光った。前半序盤にズラタンが負傷退場し、その後は相手にチャンスを作られた。際どい場面もあった中で失点は免れていた。試合後、大熊監督はこう振り返っている。
「非常に苦しい時間帯も長く、怪我人もいました。ただ、サッカーには不思議なところがあって、そういった気持ちの部分で相手のシュートが外れたりした」
そして、スコアレスで迎えた後半アディショナルタイムに決勝点を奪った。得点を決めたのはズラタンに代わってピッチに送り出された長谷川悠だった。突然の出場となったがすぐに存在感を発揮し、最後はロングボールに抜け出してネットを揺らした。
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