サッカーにしっかり向き合い、ファンに伝えていきたい
――というわけで、いろいろ面白そうなコンテンツが目白押しな『フットボール批評』創刊号ですが、編集作業を終えてみていかがでしょうか?
「今まで『サッカー批評』で続けてきた良い部分は引き継ぎつつ、これまでとは違う色を出していければいいなとは思っていました。そんな中で、ちょうど代表監督が交代するタイミングということもあり、果たしてこの4年間の総括がどれだけ十全になされているかという疑問がありました。そういったものを、もっとオープンにすることこそが、次の4年後に向けて重要なことなんだと思っています。
その上で、新しい監督を決める時に大事になるのはビジョンだと思うんです。協会として『こういう方向性に行きたいんだ』とか『こういう部分はいいけど、こういう部分は足りない』とか。当然、そこには育成も絡んでくるし、Jリーグも連動してくると思うんです。W杯は短期決戦ですが、その結果に左右されることなく『この4年で何が残せたのか』『何ができなかったのか』をしっかり検証する必要があると思います」
――まさに今号の特集がそうですよね。もちろん協会としても、総括のための検証を行っていると思いますけれど、それが発表される前にこうした特集が組まれることに大きな意義を感じます。雑誌の名前も版元も変わりますが、真井さんと半田さんが創刊した雑誌のDNAはしっかりと引き継がれていますね。
「そこまでのおこがましい感じではないですね(苦笑)。というのも、半田編集長が作ってきた『サッカー批評』って、僕には作れないものですから。もちろん、真井さんと半田さんがサッカーにしっかり向き合い、掘り下げていきながら、それをサッカーファンに伝えていくという姿勢については、しっかりと引き継いでいきたいと思います。でも僕は、僕なりのものを作っていくしかないとも思っていますね」