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【徹マガ・スペシャルインタビュー】森哲也(フットボール批評編集長)「志を持った媒体であり続けないといけない」(その1)

text by 宇都宮徹壱 photo by Tete_Utsunomiya

森編集長が誕生するまで

【徹マガ・スペシャルインタビュー】森哲也(フットボール批評編集長)「志を持った媒体であり続けないといけない」(その1)
【写真:(C)Tete_Utsunomiya】

――ところで森さんがカンゼンに入られたのはいつですか?

「僕は最初、レッカ社に入ったんですよね。それが2006年1月で、ドイツW杯の後に『サッカー批評』の編集長になったという」

――ドイツでのジーコジャパンの惨敗と、当時の川淵(三郎)会長の「オシムって言っちゃったね」の時期ですよね。業界的には非常に厳しい中、いきなり『サッカー批評』の編集長になったというのも、今にして思えばすごい話です。そもそも編集長というポジションを経験したことはあったんでしょうか?

「初めてです。それに雑誌の編集も丸々一冊はやった事はなかったですね」

――そうだったんですか! サッカーというジャンルについては?

「サッカーが好きだったんですよね。サッカーを仕事にしたくて、この会社に入ったんですけど、そしたら『サッカー批評』の売り上げが非常に厳しいので、何とか改革していかないといけないということで、当時双葉社にいらした真井さんが『とりあえずやってみるか!』ということで、編集長を拝命することになって。

――真井さんという方は『サッカー批評』を立ち上げた、双葉社の名物編集者ですよね。後藤健生さんの『日本サッカー史』の仕掛け人もこの人でした。残念ながら2009年の夏に56歳の若さでお亡くなりになってしまいましたが。それにしても、よくまあ編集長の経験がない森さんを抜擢しましたよね。当時、お幾つでした?

「当時は27とか8くらいでした」

――そんなに若かったんですか?!

「いやー、たぶん真井さんは僕の年齢をよくわかっていなかったと思うんですよ(笑)。当時の20代だと知らない話題をよく振ってきましたから。真井さんが僕の年齢をどう思っていたのかは、今でも謎です」

【その2に続く】

原稿提供:徹マガ

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