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日本代表 10年前

真の“カメレオン”への第一歩だったウルグアイ戦。特定の戦術にこだわらないアギーレ監督の狙い

text by 河治良幸 photo by Getty Images

結果が出ない時を受け入れられるかが今後の成功のポイント

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今回の試合で見せた戦い方をそのままアジアカップで用いるわけではない【写真:Getty Images】

 ウルグアイ戦で見せた戦い方を“弱者の戦術”といった言葉で表現する論調もあるが、相手に応じた戦い方というのはアジアの国を相手にしても同様だ。言い換えれば今回の試合で見せた戦い方をそのままアジアカップで用いるわけではないということ。

 より中盤でボールを持つかもしれないし、攻撃に人数をかけるかもしれないが、それを相手にやらされるのではなく、自分たちがやるというのが1つのコンセプトになるのではないか。

 もちろん4-3-3にした時のアンカーの位置取りや、攻守の切り替えの意識付けなどは最初の合宿でも選手に伝えられており、いくつかのポイントは相手がどこであろうと変わらない。

 そして現時点で選手たちに伝えていないことも色々とあるはずだが、基本スタイルがポゼッションかカウンターか、中央かサイドか、プレスかブロックかといった視点ではアギーレジャパンの本質は見えてこないだろう。

 臨機応変の思考力や対応力というのは日本の選手にとって最も苦手なスタンスかもしれないが、逆にいえば最も不足している勝負のしたたかさを身に付けていくには最適なタイプの指揮官かもしれない。

 そうした作業の中では試行錯誤も多いはずで、再び低調なパフォーマンスで負ける試合も出てくるだろう。それが大事な公式戦であってはならないが、親善試合などで結果が出ない時でも周りが受け入れていけるかどうかも成功の大きなポイントだろう。

【了】

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