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日本代表 10年前

“キャプテン”本田、黒星に不完全燃焼も責任感。「気持ちを抑えながら、お互いがお互いのパートでしっかり任せ合う」

text by 元川悦子 photo by Getty Images

「お互いのパートでしっかり任せ合うことで責任感が芽生えてくる」

 4-3-3の新布陣を始めてまだ数日しか経っておらず、自分自身右ワイドという新たな役割を担ううえ、周囲には皆川佑介(広島)や田中順也(スポルティング・リスボン)ら新顔が数多くいる状況で難しさはあっただろうが、勝利で2カ月前の屈辱を晴らしたい気持ちは強かったはずだ。

「個人的には試合を決めたかったなと思っていて、むしろチームのことは後ろの選手、中盤の選手に任せようっていうくらいの気持ちで試合に入っていました。

 今、クラブでも同じような精神的な状態で試合に臨んでいるし、代表だからといって、僕がゲームを作るとか、変にスタイルを変えるという考えは試合前から持っていなかった。

 試合中もボールにどんどん触りに行きたいって気持ちを抑えながら前にいました。前(ザックジャパン)のやり方を体が覚えているので、頭の整理をしながらやりましたけど、僕自身全然ダメでしたし、結果を残せなかった。

 ただ、それを求めていくことで成長につながるし、同時に中盤の選手、後ろの選手の成長にもつながるとも思う。お互いがお互いのパートでしっかり任せ合うことで、責任感が芽生えてくる。そこはW杯前と今では違うところだと思います」

 本田は0-2でウルグアイに完敗したことをしっかりと受け止め、チームを勝たせる決定的な仕事に強くこだわることで、さらなる日本代表の躍進を目論んでいるようだった。

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