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日本代表 10年前

見どころなく、極めて低調だった新生日本代表。チームを“破壊”したアギーレ、驚きのスタメンに隠された意図とは?

アギーレジャパンにとって初陣となったウルグアイ戦。日本は0-2と敗れた。低いパフォーマンスで終わってしまった理由は何なのか? また驚きのスタメンとも言えたが、それに隠された新監督の意図とは?

text by 西部謙司 photo by Getty Images

まだ壊しただけの状態。何も見えていない

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アギーレ監督はザッケローニ前監督と違って「壊す」ところから始めている【写真:Getty Images】

 近年稀に見るぐらい低調な内容だった。ただ、アギーレ監督はザッケローニ前監督と違って「壊す」ところから始めている。今回は壊しただけで終わってしまったが。

 ザッケローニ前監督はW杯ベスト16のチームを継承した。W杯というより、岡田監督が本大会で戦術を変える以前のチームなのだが、ザッケローニはすでにある日本のサッカーを尊重する形でスタートしていた。

 一方アギーレ監督は、選手の起用法や従来の戦術を踏襲するのではなく、新たに自分の考えに選手を当てはめて緒戦に臨んでいる。チームの完成度が低いのは、ある程度仕方がないところではある。

 しかし、それにしても内容にみるべきものが少なかった。日本の長所だったコンビネーションを使った攻撃は跡形もなくなり、パスワークのテンポもアイデアもない。森重、細貝、田中のMFで組み立てるのは難しかった。初代表の坂井のミスから先制を許し、2点目もクリアミスが発端。攻守ともに良いところなしだった。

 高く跳ぶには、いったん低く屈む必要がある。次につながる敗戦であってほしいし、まあこれ以上悪くもならないが、緒戦に関しては新生・日本代表が何を目指しているのかすら、うっすらと推測するほかはないプレーぶりだった。

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