フォルランは代表引退を決めていたのだと思う
――ウルグアイの勇敢に戦うスタイルは、ブラジル、アルゼンチンという強国に挟まれた環境で育まれたものとお考えですか?
ペレダ「それはあるでしょうね。ブラジル、アルゼンチンと対戦するときは特別なエネルギーが生まれます」
ブズー「伝統的にウルグアイは戦うチームです。ブラジルやアルゼンチンとの比較で技術的には劣るかもしれません。だが、常に次がラストプレーのつもりで力強く戦い続ける」
――今大会、フォルラン選手は特筆するような活躍はできませんでしたが、チームではどのような存在だったと思われますか?
ブズー「たしかにファンの期待に見合うプレーはありませんでしたけれど、それはフォルランだけではありません。彼の生まれ持ったリーダーシップはチーム内で発揮されていたと思います」
ペレダ「ウルグアイ代表で国際Aマッチ100試合以上に出場し、スアレスに次ぐ歴代2位の36ゴール決めている選手です。経験豊富な選手がいるのはとても重要ですよ」
ブズー「近い将来であってほしくありませんが、いつかフォルランは代表から退き、選手を引退する日が来ます。ただし、その日は彼がサッカーから離れる日ではない。サッカーへの情熱を持ち続け、監督や育成の指導者として関わっていくに違いありません」
ペレダ「ブラジルW杯が終わった直後、彼は代表に世代交代が必要だと話していました。これが最後だと心に決めていたと思います」
――日本におけるフォルランのパブリックイメージは、世界的なスター選手のひとりで、実力者かつ人格者。シンプルにいえば、カッコイイ男のひと言に尽きます。ウルグアイではいかがですか?
ブズー「同じですね、彼はウルグアイでもアイドル。選手としてはもちろん、人間としても尊敬されています。2010年の南アフリカW杯でMVPに選出されても、それによって彼の振る舞いが変わることはありませんでした。以前と同じように謙虚な人間であり続けた。非常にすばらしい人格者です」
【了】