サッカーを好まないウルグアイ人はいない
――本日はお忙しいところ、お時間をいただき感謝しています。ディエゴ・フォルラン選手を中心に、ウルグアイサッカーについての話を訊きに参りました。
ウルグアイ大使エドゥアルド・ブズー(以下、ブズー)「ようこそ、ウルグアイ大使館へ。日本の皆さんにサッカーの話ができるのをうれしく思います。サッカーは我々にとって情熱の象徴です」
――じつはちょっと不安だったんですよ。もし、サッカーにそれほど興味のない大使だったらどうしようかと。
ブズー「心配無用。サッカーを好まないウルグアイ人はおりません。人口が約350万人で、監督が350万人いると言われるほどです。よって、全員の意見がまとまることはありえない(笑)。皆、幼い頃から父親に手を引かれ、スタジアムに行きますよ。やがて、それぞれが情熱を傾けるクラブを持つようになる。首都モンテビデオにCAペニャロールとナシオナル・モンテビデオという二大クラブがあり、国民を二分する状況です」
二等書記官のフェルナンド・ペレダ(以下、ペレダ)「ウルグアイの場合、私はどこどこのクラブを応援するとは言いません。私はペニャロールであると言い切る。情熱的にね」
ブズー「そう、私も彼もウルグアイでもっとも重要なチームはペニャロールであると確信しています」
ペレダ「かつて、ディエゴ・フォルランもペニャロールでプレーしました」
ブズー「父親のバブロもね。すばらしい一家だ」
――ペニャロールの話は充分わかりました。では、まず近々の話から。今回のFIFAワールドカップ・ブラジル大会、ウルグアイは決勝トーナメント1回戦でコロンビアに敗れてしまいましたが、どのような感想をお持ちですか?
ブズー「ウルグアイの人々は少なくともベスト8に入り、さらに上を目指すつもりで応援していましたので、その期待には及びませんでした。エースのルイス・スアレスがピッチにいるのといないのでは、まったく別のチームになることを思い知らされた大会でもあります」