「みんなで守備をして攻撃に出ていかないと機能しない」

　その長友にとって次の4年間の命題は、ブラジルでの失敗を糧に日本代表を世界で勝てる集団に導くこと。その原動力になること。それしかないだろう。アギーレ監督の目指すスタイルに、彼はそうなれる可能性を感じたという。

「今日、戦術をやって、監督が求めるサッカーがある程度、理解できた。アギーレ監督には走って守備をすることとポゼッションの両方求められているなと感じています。

　監督が日本に着いた時、メンバーを選んだ時もそうですけど、ちょっと守備的になるのかなという感じはありましたけど、この2日間、練習をやってみて、ボールを持つこと、攻撃の意識をすごく強く持っていた。

　今日の戦術も攻撃を中心にやりましたけど、攻めのバリエーションがすごく豊富だった。アグレッシブな守備も求められていますけど、攻撃でも自分たちのサッカーをするってことを求められている。

　ハードルは高いですけど、これから楽しみなサッカーを見せていけるんじゃないかと期待しています」と彼は強調していた。

　アギーレ監督は4-3-3をベースに戦っていくことをすでに明言しているが、ザッケローニ監督はその布陣を採用したことが皆無に近い。日本代表としては新たなチャレンジになるが、長友はその布陣を機能させてこそ、監督の求めるスタイルが確立できると考えているようだ。

「4-3-3をうまくやっていくには、まず監督が求めているようにしっかり守備をして、攻撃でもバリエーションの多い攻めすることですね。運動量が多くないと、このシステムはやっていけない。

　前の選手でも守備に参加して、みんなで守備をして攻撃に出ていくことをやっていかないと全然機能しないと感じました。僕自身としては、自分のよさも出しやすい。

　みんなで助け合ってやることでホントにアグレッシブで素晴らしいサッカーが見せられると思います」と全員攻撃全員守備をこれまで以上に極めていく考えだ。