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「無のスタイル」でゴールを奪う岡崎。監督交代で試行錯誤のチームの中、確実に結果を出す

マインツでの2シーズン目、早くもゴールを奪い続けている岡崎慎司。チームは監督交代によって試行錯誤の途中ながら結果を残しているだけに、マインツの行方の鍵を握る存在となる。

text by 本田千尋 photo by Getty Images

EL予選と開幕戦で得点。新体制で早くも存在感示す

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早くもゴールを奪い続けている岡崎慎司【写真:Getty Images】

 岡崎慎司によれば、今季のテーマは「無」なのだという。

 2014年8月31日、ブンデスリーガ14-15シーズン第2節、ホーム開幕戦でマインツはハノーファーを迎えた。マインツは第1節をアウェイでのパーダーボルンとの試合を2-2のドローで終えている。

 昇格組のパーダーボルンを相手に、岡崎は1ゴールを決めてPKを獲得した。ブンデスリーガの開幕前の7月30日には、ヨーロッパリーグの3次予選、ホームでのトリポリス戦でもゴールを決めている。

 8月15日のドイツ・カップ1回戦では3部のケムニッツから1ゴールを奪った。15ゴールを挙げた昨季を終えて、マインツでの2シーズン目を戦う岡崎は、早くもゴールを奪い続けている。

 岡崎はゴールという結果を残しているが、監督がトゥヘルからヒュルマンドに代わったマインツのチームそれ自体は、まだ試行錯誤の途中のようだ。

 ハノーファー戦では試合開始前のウォーミングアップにも、どこか迷いが見て取れる。結局ヨーロッパリーグは8月7日、トリポリスとの第2戦をアウェイで逆転されて3次予選で敗退し、続いてケムニッツとのドイツ・カップも1回戦で敗退した。

 パーダーボルンを相手の第1節は結局引き分けに終わっている。3部所属や昇格組といった格下のチームに対してさえ、勝利を収めることが出来ていない。今季はまだ始まったばかりだが、これまでのところ岡崎とチームは対照的な姿を見せている。

 ハノーファーを相手に岡崎は4-2-3-1のワントップで先発出場した。ハノーファーの安定した4バックに対して、マインツはなかなか効果的な攻撃を仕掛けることが出来ない。

 岡崎は22分、後方からのロングボールをモリッツが落としたところに走り込んでシュートを放つが、枠を捉えられない。

 27分にはロングボールに反応して裏へと抜け出すが、相手のCBマルセロと接触して倒れてしまい、シュートまで持っていくことは出来なかった。どこか岡崎頼みの感も拭えず、マインツのチームとしての攻撃の意図は見えにくいまま前半を終了する。

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