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日本代表 10年前

代表新主将候補の吉田「競争に勝っていきたい」。クラブ&代表でのポジション争いに意欲燃やす

text by 元川悦子 photo by Getty Images

「クラブでレギュラーを取ることが成長への近道」

 特にサウサンプトン2年目の昨季はロブレン(リバプール)の加入によって先発の座を追われ、シーズン終盤には負傷も重なり、プレミアリーグわずか8試合出場にとどまった。こうしたクラブでの苦境が2014年ブラジルW杯での不完全燃焼につながった部分は少なからずあっただろう。

 本人は代表での主力の地位を死守するためにも、クラブで出続けることが肝要だと強調していた。

「W杯が終わってオフを挟んで新シーズンが始まってからは代表のことはほとんど考えてなかった。いつも言っていますけど、チームでレギュラー取ること、イングランドで出続けることが成長の一番の近道だと思っているので、当面はその目標をクリアしないといけない。

 今季は今のところいい形で来ているので充実していますけど、これから競争も激しくなるし、試合数も増えて、インターナショナルもこうやって月1回ペースであるから、自分の状況も変わってくると思う。そういう中でも試合に出続けられるように両方のチームで頑張りたいです」

 香川真司がマンチェスター・ユナイテッドから古巣のボルシア・ドルトムントへの復帰を決断したため、プレミアで試合に出ている日本人は吉田1人だけになってしまった。

「真司がイギリスからいなくなるのは寂しいけど、真司が選んだことだから応援したい。あれだけのビッグクラブでマタを筆頭に毎年新しい選手が入ってくるユナイテッドでの競争は僕らよりさらに厳しかったと思う。

 誰も今回の決断を批判することはできないと思います。その分、僕が頑張らなくちゃいけないという気持ちは強いです」と同学年の盟友のためにも、彼はサウサンプトンでの地位を死守し、アギーレジャパンでも守備の要に君臨し、1月のアジア杯(オーストラリア)に生き残ることを改めて誓った。

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