攻撃的な守備が持ち味。モダンなスタイルはクロップにフィット
4月下旬にはデュッセルドルフで行なわれたU-19チャンピオンズ・トロフィーにドルトムントU-19の主力として参加した。同大会は、ラーム、シュバインシュタイガー、そして今やドルトムントの顔となったフンメルスもかつて潜った、ヨーロッパでは名の知れた若手の登竜門だ。
日本の高校選抜、PSVアイントホーフェン、レッドブル・ザルツブルク、ディナモ・ザグレブといったチームを相手に、丸岡はフィジカルと正確なプレーで中盤を広く動き回り、チームのベスト4進出に貢献する。
今季からは、U-19を主とする活動は終わり、本格的にU-23での戦いが始まった。マインツⅡとのゲームでは、4-2-3-1のトップ下で先発出場する。
雨の影響で監督ヴァグナーは前線へのロングボールを主体とする戦術を選択したため、身長の差で相手DFに対してどうしても競り負けることが多くなり、丸岡は悪戦苦闘した。それでも要所要所に丸岡らしさは見て取れる。
丸岡はモダンなトップ下である。現代サッカーでは、攻撃は守備から始まるが、そういった攻撃的守備を丸岡は持ち味としている。前線から何度でもプレッシングを仕掛けることが出来る。
マインツⅡとのゲームの後では、思うようなプレーが出来なかったと振り返ったが、そういったらしさは垣間見えた。丸岡のプレッシングから、相手のCBは苦し紛れにボールを前へと蹴って、またドルトムントが拾って攻撃に繋げる、といった具合だ。
それに加えて、鋭い前線への飛び出し、プレーの正確性といったところが丸岡の武器である。守から攻へと素早く切り替えて、何度も相手の背後を陥れようとする。また左右の足を均等に使い、どちらからでも正確なロングボールを蹴ることが出来る。
雨の中でも着実にトラップしてサイドに展開して、丁寧にボールを繋いだ。開いては味方とのコンビネーションからサイドアタックを仕掛ける。ドルトムントが、クロップが好みそうなタイプ――要するに、そういうことだ。