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未曾有の土砂災害にサッカー界は早くも支援を開始。石橋竜史市議に聞く、広島市の現状と今後求められること

text by 澤山大輔 photo by Daisuke Sawayama

石橋竜史市議に聞く、災害発生当時の状況

――災害対応と公務においてご多忙を極める中、貴重なお時間を頂戴しありがとうございます。早速お伺いしますが、土砂崩れの起きた20日未明からの石橋さんの動きについてお教えください。

石橋竜史「私は、この度、最も被害の大きかった八木・緑井地区から車で10分くらいの場所に住んでいるのですが、朝の5時か6時ぐらいでしょうか、緑井地区に住んでいる友人が現地の様子を写真付きのメールで送ってきてくれました。

 その写真には、道路が水没している状況や、至る所に土砂が流れ込んで来た状況が写っていて『事態は深刻だぞ』『簡単に復旧できるレベル(の災害)ではない』と。テレビをつけると、ニュースでは『家屋が流された』と報じられており、まずは現地に入るべきと考え、自転車で現地へ向かい情報収集に努め、各方面と連絡を取りました」

――自転車で入られたのですね。

「はい、その時点では行方不明者の正確な人数も把握できなかったので、先ずは自らで状況を把握すると共に、おこがましいながら『現地で何らかの救助活動ができるかもしれない』とも考えました。それが20日朝8時ごろでしょうか。現地へ到着すると、周辺一帯は初動段階で混乱していたので、自転車を停め、そこからは歩いて状況把握に努めました。

 昨日(8月25日)までの6日間は、公務やアポイントが入る時間以外、とにかく半日でも数時間でも、現地へ入りました。当該の安佐南区では、区役所の4階に対策本部があるのですが、そこへなかなか電話が繋がらない状況もあったため、避難所のニーズを掴んでは口頭で本部へ届けようと、メモ帳を持っては各所で聞き込みを行い、要所で車が埋まって動かない、玄関が開かないなどの場面に遭遇するので、つど様々な場所でお手伝いをさせて頂く状況でした。
 
 また、聞き取りで得られたニーズを対策本部へ届けた後、今度は、そのニーズに応えなければならない。当初は、人々や車両の行き来を確保するために、まずは道路をふさぐ大量の土砂、水分を含み粘土化した泥を取り除いて入れる土のう袋が全く足りない状態で、各方面からかき集めて、なんとか確保しては、ピンポイントに不足している場所へ自転車で届ける」

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