出場機会ない香川、次戦キャピタルワン・カップは重要な一戦に
そして、香川真司はまたしても出場機会を得られなかった。エレーラ、フェライニ、キャリックが負傷欠場し、ウイングが本職のヤヌザイがセントラルMFで途中投入され、放出が噂されるウェルベックもヤヌザイと同じく後半18分に投入されている状況は、まさにスクランブル態勢。
そのような状況でも90分間ベンチを温め続けているのは辛い。さらに、ディ・マリアの獲得も近いと報じられており、現状のシステムにどのように組み込むのかは分からないが、実現すれば香川はより厳しい立場となる。
そして、開幕戦のギルフィ・シグルズソンに続いて対戦相手で得点を決めたのは「ビッグクラブから出場機会を求めて中堅クラブへ移籍した選手」であるロドウェルだった。
ロドウェルは、エヴァートンでセンセーショナルな活躍を遂げて12-13シーズンにマンチェスター・シティへステップアップ。エヴァートン時代の2011年に代表デビューを果たすなど将来を大きく期待されたが、シティでは怪我も重なって出場機会が激減。
結局、現状ではエヴァートンより格下と言えるサンダーランドへ移籍することとなった。
もちろん、選手にとってクラブのネームバリューは大事だ。より大きなクラブに在籍したいという野心は必要なことであり、成長の手助けとなる。
しかし、出場機会が得られないのであれば意味が無い。25歳の香川にとっては、1シーズンでも無駄には出来ないはず。カップ戦要員やサード、フォースチョイスといった役割は20歳前後の若手に与えられるべきものだ。
私自身、開幕戦後に出回ったコラージュ写真には、インターネットに流行に疎いとはいえ、一点の曇りも無く信じてしまった(お恥ずかしい限りです…)。しかし、コラージュ写真の作成者も、それを信じた者も香川の出場を心から願ってのことだ。
ユナイテッドの次戦は、26日(火)に行われるキャピタルワン・カップ2回戦の3部MKドンズ戦。恐らく香川の出場機会はあるはず。そして、得点を決めたとは言え、開幕2戦でのマタのパフォーマンスにはファン・ハール監督も満足はしていないだろう。
移籍をするにも残留するにも、この試合は香川にとって重要な一戦となりそうだ。
【了】
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