19歳の未成年サポーター。「無期限入場禁止」処分の報道も
23日に行われたJ1 第21節の横浜F・マリノスと川崎フロンターレとの対戦中、マリノスサポーターがレナト選手に対してバナナを差し出すなどの人種差別行為をしたことが明らかになった。
このサポーターは19歳の未成年。本人の談や関係者の証言によると、昨年の天皇杯準決勝で川崎Fサポーターが、マリノスの対戦相手となる鳥栖に対して「激励」のバナナを差し入れしたことや、今年になっても川崎Fの大久保選手が「川崎バナナ」の販売をするなど、バナナにひっかけた「ネタ」が多いのを逆手にとってバナナをアピールして意趣返し(?)をしたということらしい。
マリノスは試合終了後の深夜近く、このサポーターから事情を聞き、バナナを持ち込んで川崎側にアピールする「挑発行為」があったことを報道陣の取材に対して認めた。
マリノスの嘉悦社長は現時点でこの行為を「人種差別と疑われる行為」としている。しかし、このような差別問題の議論では、「そういうつもりはなかった」というのは単なるエクスキューズにしかみなされない。
浦和の”JAPANESE ONLY”の横断幕であれだけの処分が下されたことを鑑みると、マリノス側の認識とは別に、この問題に関しては「欧州基準」を適用しているJリーグは、差別行為に対する制裁としてマリノスに対して運営責任を問う何らかの処分を下す可能性が高い。
なお、すでにこのサポーターをマリノスは「無期限入場禁止」処分にするとの報道もある(筆者注:その後、8月26日、マリノスはクラブ公式サイトで当該人物についての無期限入場禁止処分を発表した。昨今のサポーターへの処分の前例と差別行為という事態の重みを鑑みた結果ではないだろうか)