前へ積極的なプレス。ハマれば有効もカウンターから失点のリスクも
そうしたハイプレスに加えて際立ったことは、ボランチのロルフェスからの、前線へのロングボールである。それはときに単調にも感じられ、ロングボールと言うよりは、放り込みとしたほうが適切かもしれない。
必ずしもワントップのキースリンクに収めることを目的としたボールではなく、ひとまず前に送って、相手のボールになってしまったらプレスを掛けて奪う、といったものだ。どこかクロップのドルトムントを彷彿とさせるところもある。
そういったスタイルで、コペンハーゲンを相手にレバークーゼンは前半開始から果敢に攻め入った。急襲は功を奏して、4分に早くもレバークーゼンは先制に成功する。チャルハノールが、右サイドを上がったドナーティにパスを送る。ドナーティが折り返して、キースリンクが押し込んだ。
その後もレバークーゼンは何かに取り憑かれたように前へ前へと攻め入っていく。前述のシュミットのスタイルは、プレスがハマれば、攻撃し続けることが出来る。
しかしそうではなかった場合、相手からのカウンターをまともに喰らうというリスクが常に背中合わせでもある。プレスをかいくぐられてしまえば、そこにあるのは広大なスペースだ。
そうして8分にはカウンターからCKを獲得されて、ヨルゲンセンにヘッドで押し込まれる。1-1。
18分には、左サイド手前からの直接FKがゴール前に送られて、ロルフェスがクリアミスしたところを、アマルティに頭でねじ込まれる。1-2。
レバークーゼンは、チャンピオンズリーグのプレーオフということで気持ちが先走ったのか、勢いはあるが正確性に欠いた。
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