欧州5大リーグでも国々に異なるクラブ経営のあり方
しかし、サッカーは、その国の文化や宗教、国民性を色濃く反映すると言われているように、欧州サッカー5大国(英・独・西・伊・仏)とひと口に言っても、クラブ経営のあり方はまったく異なる。
イングランド・プレミアリーグでは近年、外資の台頭が目覚ましい。伝統的なビッグ4にマンチェスター・シティを加えた5つのクラブは、そのすべてが英以外の資本で固められた。
チェルシーが2003年、ロシアの富豪ロマン・アブラモヴィッチ氏の手に渡ったのを皮切りに、その後、マンチェスター・ユナイテッドとリバプールが米国系投資会社の格好の対象にされ、シティがUAEに、そしてアーセナルが露の富豪アリシェル・ウスマノフ氏によって所有されるようになった。
リーガ・エスパニョーラのバルセロナとレアル・マドリーの2強は、ソシオ(会員組織)によって運営されている。
イタリア・セリエAのビッグ3は、サポーターから頼りにされる、いわば旦那衆の風格を漂わせるイタリア人富豪家たちによって伝統的に所有されてきたものの、インテルが2013年、インドネシアの大資産家に買収され、今までのようにはいかなくなってきているのが実情である。
そしてフランス・リーグアンでは、パリSGがすでにカタールのオイルマネーの手に渡った。
このなかで一線を画すのがドイツ・ブンデスリーガで、企業による株式保有の割合は49%までと定められ、企業による独占が排除される構造になっているとともに、残り51%を登録社団と呼ばれる内部の会員組織でシェアされている。サッカー同様、攻守にわたりバランスの良い経営がなされている。
このように、数字には表されない部分として、国によってクラブ経営の手法がまるで違う。もっと言ってしまえば、国民性の違いがその根底にあるからだとも言えよう。
そのためプラティニ会長が掲げているFFPを各クラブがクリアする施策についても、リーグやクラブによって異なってくることが予想される。現に13/14シーズンにFFPに抵触したシティや、抵触すれすれだったとされるPSGも、FFPそのものに対する解釈やその対応などに違いが現れ始めている。