8月20日に行われた天皇杯3回戦では、J1勢が次々とJ2勢に敗れる波乱が続出した。J1リーグで首位の浦和レッズと、2位の川崎フロンターレがそろって敗退。そのほかにも横浜F・マリノス、アルビレックス新潟は延長戦の末に、柏レイソルはPK戦で敗退が決定した。
なかでもゴタゴタが目立ったのは、前大会の覇者・横浜F・マリノスかもしれない。一部報道で伝えられたように、FWラフィーニャの登録問題が試合前日に発覚。未遂に終わったとはいえ、プロクラブらしからぬ確認ミスはサッカーファンの間でも話題になった。
主力を温存して臨んだ試合では、J2のギラヴァンツ北九州相手に大苦戦。後半に2-2に追いつかれると、延長後半ロスタイムに決勝弾を許す、痛恨の敗戦。公式サイトのサポーターが選ぶマンオブザマッチ投票では、ベンチ入りしたものの出場機会のなかった中村俊輔が2位に選出されるという皮肉ぶりだった。
そして極めつけは、天皇杯ユニフォームの発送だ。
今年4月、天皇杯優勝マークをついた2014年度版の特別ユニフォームをサポーター向けに販売していたが、生産上の理由から発送は9月上旬とのアナウンスがなされていたのである。だが、チームは8月で敗退。つまり、2014年モデルの天皇杯ユニフォームをサポーターに届ける前に、前大会の覇者の戦いは終了してしまったのだ。
これにはサポーターも
「せっかく天皇杯ユニ予約したのに」
「天皇杯ユニのお渡し前にオワタ」
「キャンセルとか出来ないんですかね?」
などと、ネット上では悲喜こもごもだった。
現在リーグ戦も11位と低迷。クラブ全体が噛み合っていない状態を象徴するかのように、横浜F・マリノスの、天皇杯連覇の夢はあえなくついえた。
【了】
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