SBSカップで1勝2分。不在だった主力の存在感際立つ
8月14日から17日にかけ、静岡でSBSカップ国際ユースサッカーが行われた、U-19コロンビアが見事3戦全勝で優勝を飾り、U-19日本代表は1勝2分(PK戦は1勝1敗)に終わった。
南米王者でもあるU-19コロンビア代表は来年1月の南米ユース選手権を目指しているチームで、レストレポ監督によれば欧州クラブに籍を置く選手やケガの選手5~6人を欠いているとのことだが、それぞれのポジションに才能の高さを感じさせる選手が揃う好チームだった。
U-19日本代表は初戦でコロンビアと戦い0-1で敗れたが、運動量を除くベーシックな部分で見劣りしてしまっていたのが正直な感想だ。ポゼッションで圧倒されているわけではないが、シンプルなドリブルやパスから決定的な場面に持ち込まれる構図はブラジルW杯のコロンビア戦にも似ている。
「組み立て、展開の面では良い時間も作れたが、突破の部分でうまくつながらなかった」と鈴木政一監督は語ったが、前線からハイプレスをかけるスタイルではない相手の守備スタイルを考えれば、ある程度のところまでボールを運べるのは当然で、コロンビアの守備ゾーンでほとんど何もさせてもらえなかった。
今年10月にミャンマーで行われるU-19アジア選手権を目指す若き日本代表はJリーグやケガの事情で南野拓実(C大阪)や宮市剛(湘南)など何人もの主力を欠き、代表経験の浅い選手やこの年代で代表初招集の選手も含まれた。
その意味では連携不足もあったと考えられるが、それにしても問題点が多く、特に前線は彼らの改善点より不在だった選手の存在感が先に立ってしまうのは残念な話だ。
現時点で体格的な部分をコロンビアと比較しても仕方ないが、どういうやり方であっても、バイタルエリアでいかに相手の守備を外すかというテーマは共通だ。そのためには前線の選手が自信を持って味方のパスを引き出し、ゴールに向かっていく姿勢が求められる。