長友&本田、ともに下降線のビッグクラブ復権のカギを握る
ミラノの2クラブに2選手が在籍するイタリア・セリエAは、月末の30、31日に開幕戦を迎える。
インテルの長友佑都は、海外組の中で最も安泰と言えるだろう。長年クラブを支えたサネッティが現役を引退し、カンビアッソ、ミリート、サムエルが退団。現所属では長友が最も古株となり、副主将にも就任している。インテル浮沈のカギを握る選手と言えるほどクラブにとって重要な存在だ。
しかし、インテルは09-10シーズンの三冠達成以降、下降線を辿って3シーズン連続でチャンピオンズリーグ出場権を逃している。そして、前述のように三冠達成の主要メンバーがクラブを去り、今シーズンは再出発のシーズンとなるため、長友にかかる期待は大きいだろう。
最大のライバル、ACミランの背番号10・本田圭佑もクラブでは“危うい立場”ではないだろう。プレシーズンでも継続して出場機会を得ており、パフォーマンスも徐々に上げてきている。
しかし、本田云々ではなくミランもクラブとして厳しい状況に陥っている。2000年代前半?中盤にかけて黄金期を築き、チャンピオンズリーグを2度制した世界有数のビッグクラブだが、現在はその面影も薄まりつつある斜陽ぶり。
今シーズンからは黄金時代のエース、フィリッポ・インザーギが監督に就任したが、トップチームを率いるのは初の経験。カリスマ性に不安は無いため、指導力や試合での対応力が試される。
本田は出場機会が確実にあるため、どれだけチームを救う活躍をして地元のファンに愛されるかが今シーズンのミッションとなるだろう。逆に、出場しながら不甲斐ないプレーを続けるようなことになれば、スケープゴートにされる可能性も高い危険な立場にあると言える。それが背番号10というものだ。