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「大きな課題を背負っている」。早くも手腕が問われるファン・ハール。わずか1敗で一転したマンU現地評

text by 藤井重隆 By Shigetaka Fujii photo by Getty Images

「スウォンジーが怖がったとは思えない」

 同試合のユナイテッドはBBCのハイライト番組「マッチオブザデイ」の解説者2人のコメントに集約されていた。

 元イングランド代表FWアラン・シアラー氏は同失点場面について次のように評した。

「29本のパスはゴールキーパーから始まり、ユナイテッドが前線からプレスをかけなかったため、スウォンジーは守備ラインでボールを回した。

 この際、相手1トップのボニーに対してユナイテッドは3バックで対応し、右のヤヌザイは誰のマークにもついていなかった。ポストプレーに下がったボニーにユナイテッドの3バックは誰もタックルを仕掛けず、いとも簡単にハーフェラインを突破された。

 スモーリングはブラケットの裏のスペースへのカバーが遅れ、守備が後手になった。キに与えたスペースを見れば、エレーラとフレッチャーがいかに守備をしていなかったかが見て取れた」

 一方、元オランダ代表MFルート・フリット氏はユナイテッドの2失点目に関して、致命的なミスがあったことを指摘した。

「相手のFKなのにもかかわらず、ブラケットがなぜ相手にすぐにボールを返したのか理解に苦しむ。スウォンジーは素早いリスタートから、ユナイテッドのジョーンズとスモーリングが戻り切っていないスペースを突いた。

 左サイドからクロスが上がると、ボールはジャンプしたヤングの頭を越えた。彼がなぜ攻撃しかできないのかが分かる場面だった」

 さらにフリット氏は同じオランダ出身のファン・ハール監督について次のように語った。

「彼は大きな課題を背負っている。プレミアリーグは他国とは違うし、順応に苦しむ選手たちも多い。彼がオランダ代表で3-5-2を使用したのは、守備が脆かったからであり、それはユナイテッドにも言えることだった。

 だが、ユナイテッドには攻撃的サッカーが求められるし、彼が代表と同じ戦術を適用した事には正直驚いた。彼はかつて指揮したアヤックス、バルセロナ、バイエルンで4-3-3を使用し、常に攻撃的サッカーを実践していたからだ。

 後半から4-2-3-1の攻撃的布陣に変えて同点にしたが、状況が好転したとは言えなかった。スウォンジーが今日のユナイテッドのチームを見て怖がったとは思えない」

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