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アジア 10年前

タイでプレーする下地奨インタビュー。Jリーグ、南米、そしてバイト生活を経て辿り着いた境地

現在タイでプレーする下地奨。チームメイトには元日本代表の岩政大樹もいる。Jリーグ、南米、そしてバイト生活も経験。さまざまな境遇に身を置くことで彼なりに辿り着いた境地とは?

text by ASEAN FOOTBALL Link photo by ASEAN FOOTBALL Link

鳥栖で3年。その後、ブラジルへ

――タイに来る前に日本、パラグアイ、ブラジルでプレーされていますが当時の様子を改めて振り返って頂けますか?

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下地奨【写真:ASEAN FOOTBALL Link】

「2008年に青山学院大学を卒業後、当時J2のサガン鳥栖に入団しました。その時は小さい頃からの『プロサッカー選手になる』という夢を叶えたという思いでした。しかし、人生の大きな夢を叶えてしまった僕はその後、明確な目標や夢を持てないまま鳥栖で3シーズンを過ごしました。

 もちろん毎日の練習や試合を一生懸命していましたし、自分自身成長している手応えもありました。ただ深い部分では生活のためにプレーしている自分に対して『本当は何がしたいのか?』と自問自答する日々が続いていました。

 そんな頃、チームにいたブラジル人選手のプレーを見るたびに『本当はこういう選手になりたかったはずだよな』『人々を感動させる選手になりたかったはずだよな』と忘れかけていたサッカーへの純粋な気持ちが出てきました。

 そして鳥栖での3年目の終わりに『小さい頃から憧れたブラジル人選手のようなプレーヤーになりたい』という気持ちから『ブラジルでプレーしてみたい』という小さい頃に抱いたもうひとつの夢を叶えたいという決意を当時の代理人に伝えました。

 代理人が南米にパイプを持っていたこともあり、パラグアイの名門スポルティボ・ルケーニョに入団する事ができました。元パラグアイ代表のチラベルトや元日本代表の武田修宏さんが所属していたチームです。

 しかし入団したものの、中々試合に出れるチャンスがなくトレーニングの日々が続いていた時、かつてサガン鳥栖で一緒にプレーしていたブラジル人選手から『ブラジルで一緒にプレーしないか』と誘いがありました」

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