昨季のCLで0-5。レアル・マドリーへの執拗な思いが駆り立てる
ドルトムントとのスーパーカップに臨むにあたってペップは、「テストなんかではなく決戦だ。我々は勝利のためにプレーする」としたが、この言葉は額面通りに受け取れるものではないだろう。
そもそもW参加組の合流が遅れ、チームはまだまだこれから作られていく状況である。8月14日付のKicker誌も、スーパーカップを終えて「FCバイエルンにとって価値のあるテスト」としている。
先のペップの言葉は、テストのために相手を焚き付けたと考えた方がしっくりくる。自らの弱点を見極める段階、ということだ。
つまりレアル・マドリーに対する執拗な思いが、ペップを3バックの実験に駆り立てているのだろう。教養人として知られるペップだが、そのスマートな出で立ちの中に、相当な復讐の念を抱いているのではないだろうか。
CLの舞台で白い巨人を5-0のスコアで木っ端微塵に打ち砕かないと気が済まない、といったような。
【了】
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