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バイエルンでの2季目、3バックに取り組むグアルディオラ。レアルへのリベンジの思いが実験に駆り立てる

text by 本田千尋 photo by Getty Images

カウンターに対応しながらもボールを支配。自らの理想も追求

 ペップ・バイエルンはテレコム・カップのトーナメントを、ボルシアMG、ボルフスブルクと、スーパーカップをドルトムントと戦っている。

 その3つのチームは全て、縦に速く、カウンター、またショートカウンターを得意としている。結果的な見方ではあるが、ペップは同タイプのチームに3バックを試しているのだ。

 ペップとカウンターで思い起こすのは、やはり昨季の欧州CL準決勝、対レアル・マドリー戦である。ロナウド、ベイル、ベンゼマを中心とした速攻に苦しんだバイエルンは、2戦合計0-5のスコアで大敗した。

 基本的に3バックは、左右のMFが後方に戻れば、5枚で最終ラインを形成する。もちろん大外のMFには相当の運動量が求められるが、上手く機能すれば、ある程度カウンターに対してフタをすることは出来る。

 加えてペップのそれは3バックのうち、左右のDFは中盤に参加しながら、4バックの場合に比べてさらに中盤で数的優位を作ることが出来る。

 3バックのうちの左右のDFの双方、またはどちらかはアラバのようなCBタイプではないので、まずDFラインへの直接的なリスクを回避するために、チーム全体での相手に対するハイプレスが前提とはなるが、ペップの3バックが流動的に機能すれば、カウンターに対応しながらも、ボールを支配して相手を打ち破るという理想も垣間見える。

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