ショッキングな敗戦を引きずるチアゴ・シウバ
イングランドやスペインら周辺国に先駆けて、フランスリーグが開幕した。
オープニングマッチとなった金曜夜のランス対パリ・サンジェルマン戦では、2連覇中の王者が2-2のドロー。プレシーズンの強化試合からゴールを連発して絶好調のイブラヒモビッチは、この試合でも2得点を挙げたが、この日は守備が脆かった。
新加入のダビド・ルイスはこの日はベンチ入りせず、マクスウェルも欠場して、ブラジル代表組では主将のチアゴ・シウバだけが戦列に並んだが、やはりW杯の悪夢を引きずっている気配は否めず。
試合後本人も「今はPSGのことに完全に集中している」と前置きしつつも「あのような敗れ方(準決勝対ドイツ戦での1-7)は簡単に忘れられるものじゃない。少しずつ忘れる努力はしているし、なにより、パリで試合に勝っていかなくちゃならないのだから」と心境を吐露していた。
昨季も、初戦2戦はドローでスタートしながら、その後大差で優勝しているから、このくらいの躓きを不安要素にするには早いが、とくにシウバは神経質なタイプだけに、あまりに長引くようなら心配だ。
しかし、主砲のイブラは好調、早くから始動していたパストーレとルーカスにもキレがあり、オフェンスには勢いがある。今季もパリが優勝候補の筆頭であることは間違いない。
その彼らの独走に待ったをかける存在として期待したいのが、マルセイユだ。昨シーズンは6位に終わり、今季は欧州カップ戦出場もない彼らだが、怪物監督の到来で荒波が押し寄せている。
その名もマルセロ・ビエルサ。母国アルゼンチン代表を率いた経歴をもち、EL Loco (クレイジー)の異名をとる御仁だ。