いなくなって際立つレヴァンドフスキの存在感
後半からラモスに代わって入ったのは、セリエA所属のトリノから加入したインモービレである。同時にドルトムントはフォーメーションを4-4-2とした。インモービレはオバメヤンと2トップを組む。しかし新加入のイタリア代表FWも、やはり体は重い。
48分には、ギンターのミスパスを左サイドでかっさらったスターリングが、ペナルティエリアの中へと送り、コウチーニョがしっかりと決める。0-3。61分にも、ルーカス、スターリングとのコンビネーションで左サイドを抜け出したコウチーニョから、最後はヘンダーソンが決めてスコアを0-4とした。
インモービレもコンディションが万全とは言い難かったが、ラモスに比べればボールは収まった。サイドに流れてボールを受けてチャンスを作り出すなど、ゲームを打開しようとする意欲とともに一定の存在を示す。しかしチーム全体の状況を変えることは出来ない。ドルトムントは0-4のスコアで敗戦した。
コンディションが整えばまた違うのだろうが、レヴァンドフスキの不在を感じる対リヴァプール戦だった。インモービレが「過去のこと」としたように、今やレヴァンドフスキはライバルであるバイエルンの一員であり、もちろん「不在」という表現は正しくない。しかしラモス、インモービレといったFW陣は、メディアを始めとしてこれから何かとレヴァンドフスキと比べられることになるだろう。
ドルトムントの新シーズンは、レヴァンドフスキの幻影との戦いでもあるのである。
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