日本敗退が決まったあとに行われた確認の”儀式”
ザッケローニ監督も選択肢を広げる意味で清武をチームに融合させようとしたが、思ったほどの化学反応は起きなかった。岡崎を右サイドに入れるメリットを考えると清武起用の優先順位は下がり、最終的にW杯では香川のバックアッパーという意味合いが強くなってしまう。
結果的に清武に与えられた出場時間はコロンビア戦のわずか5分間だけであった。
清武は自分の置かれた立場において、出来るかぎりのことをやったつもりだが、次は自分たちの世代が主力としてチームを支える存在にならなければいけないという思いもより強まったと語っている。
「4年間はすごく長い。また4年先かと考えるとすごく長いけど、日本代表は続いていくし、サッカーも続いていく。今回、W杯に来て感じたことは本当にたくさんあるけど、次回のロシアW杯では自分たちの世代が中心となってやっていかなければという気持ちの方が強い」
グループリーグ敗退が決まったコロンビア戦から一夜明けた25日、清武は気持ちに整理をつける”儀式”を行った。次代の日本代表を担うであろう同年代の仲間たちと午前中に集まり、軽いボール回しをしながら「4年後のスタートはもう切っている」と確認し合った。
新生日本代表は自分が先頭に立って引っ張っていく。クラブでもチームメートだった長谷部誠の姿勢を見て感じたこともあった。
「ハセさんは自分が今までサッカーをやってきた中で一番のキャプテンだった。プレー面だけじゃなくて、気持ちの部分や、周りに気を配るところとか、そういう選手に自分もなりたい」
そう語った清武の心には新たな目標が生まれていた。
「W杯の敗戦がきっかけで、4年後は自分がキャプテンマークを巻くという目標が出来た。今の自分はキャプテンマークを巻ける選手ではないと思うけど、4年後にキャプテンマークを巻いて自分がピッチに立つ姿を想像しながら、この4年間を過ごしていきたい」
名実ともに代表を牽引する存在へと駆け上がる強い意志。清武の挑戦はもうすでに始まっている。
【了】
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