3-4-2-1で守備が安定したオランダ代表。ユナイテッドでも継続へ
4勝1分0敗、16得点4失点。今シーズンからマンチェスター・ユナイテッドを率いるルイス・ファン・ハール監督が7月24日のロサンゼルス・ギャラクシー戦と優勝を果たしたインターナショナル・チャンピオンズカップ(ICC)の計5戦で記録した成績だ。(PK勝利のインテル戦はドロー扱い)
一方、デイビッド・モイーズ監督が率いた昨年のプレシーズンマッチの成績は、7戦2勝2分け3敗で16得点13失点。
米国で同じくプレシーズンの調整期間を過ごしている欧州のクラブと対戦した今季と日本を含めたアジアツアーでシーズン真っ只中のクラブと対戦した昨季とは単純な比較は出来ないが、それを差し引いても失点数の差は大きい。
ファン・ハール監督は、ここまでの5試合全てで3-4-1-2の布陣を採用しており、先日まで監督を務めたオランダ代表で5月17日の親善試合エクアドル戦から取り入れ、W杯本大会でも使用したフォーメーションである。
W杯では、手堅い守備から縦に速い攻撃を繰り出すことで3位に入賞。特に初戦のスペイン戦では、相手のポゼッションスタイルとの相性もあってカウンターの破壊力が爆発。前回王者を相手に5-1と大勝を収めて世界中に驚きを与えた。
選手個々に目を向けると、センターバック陣のパフォーマンスが4-2-3-1(もしくは4-1-2-3)時代よりも大きく向上した。
開幕前にはビッグネームの不在や若手の多いポジションだけに不安視する声も多かったが、主にロン・フラール、ステファン・デ・フライ、ブルーノ・マルティンス・インディで組んだ3バックが安定感を維持。7試合で4失点と躍進の原動力となった。