あまりにも噛み合わなすぎた得点へとつながる攻撃ビジョン
ギリシャ戦において大久保は右サイドを担当している。ワイドなポジション取りから再三、中に入っていったが、バイタルエリアでタイミング良くパスを引き出すことが出来なかった。
大久保は「前半はバイタルがすごく空いていたけど、一つ横パスが多かった」と振り返っている。後半は10人の相手に対して日本はサイドを突く形からクロスを上げたが崩しきれなかった。
「1対1だから仕掛けるしかない。身体も切れていたので行けるなって(思った)」という大久保は、バイタルエリアでボールを持つとドリブルで仕掛けていったがフィニッシュに持っていく手前で止められてしまった。
試合後は「もっと中に入っていっても良かった。今回の相手ももっとバイタルを使えたかなと思う」と語っている。
そして迎えた予選リーグ最終戦のコロンビア戦。日本は全体的に高いポジションを取り、1トップに入った大久保も積極的な姿勢を見せ続けたが、結果としてゴールを獲ることは出来なかった。
コロンビア戦に関してはザッケローニ監督や多くの選手が「1、2試合目よりも自分たちのサッカーが出来た」と語っている。確かに中盤でパスをつなぎながら前線が機動的にアタックして行くスタイルは、20本を超えるシュート数として表れている。
だが、終わってみれば1対4という大差の敗戦。これをシンプルに決定力の差とする見方もあるだろうが、大久保はそれに異を唱えている。
「ビッグチャンスはコロンビアの方があって、けっこう外しています。4点も取っているから見逃してしまいがちだけど」
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