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アジア 10年前

タイでのチャンスに懸ける元山形・大久保剛志インタビュー「クビになった後の3ヶ月があるから今がある」

text by ASEAN FOOTBALL Link photo by ASEAN FOOTBALL Link

「ハーフシーズンで解雇になるかもと本気でヤバいと思ってました」

――無事決まってよかったですね。タイでプレーすることに家族は何と?

「たぶん戸惑いはあったと思うんですけど、ベガルタ仙台に在籍していた時に丸山良明さん(現ランシットFC監督)や財前宣之さん(元ムアントンユナイテッド)にタイの事を聞いてて興味はあって、家族にもタイの話をしてました。それで家族もタイでやるってことに本気なんだろうな、と自分の挑戦に理解を示してくれました。また契約条件も満足できる内容でしたしね」

――では実際にタイでプレーしてみてどんな印象ですか?

「コミュニケーションの面ではやっぱりタイ語を話せないと厳しいです。それで今、タイ語と英語を習ってます。直近の最大の課題は語学です。プレーの面では、タイ人のボール回しのテクニックは抜群にうまい。

 けど試合となるとボールを簡単失わないことだったり、戦術の面で甘いところがあって、そこが日本との差になっているのかなと感じます。自分のプレーでいうと、自分は周りに活かされるタイプなので、自分の動き出しを見てボールを出して欲しいんですけど、現状は自分が欲しいってタイミングで出てこないこともあります。

 それは自分が悪いのかなと思ってます。結局点を取れば取るほどボールは自分に集まってくるものなので、それこそ信頼だと思うんですよ。シーズン初めと今を比べると今のほうがボールは来るようになっています。決めていればチームメイトは最初に自分を見てくれるはずなので、その信頼が勝ち取れてないことは真摯に受け止めないといけないと思ってますね。

 開幕当初は外国人枠から自分が外れる事が多くて、ハーフシーズンで解雇になるかもと本気でヤバいと思ってました。そんな中スタメンで出るチャンスがあって、もしこれでダメだったら次はないなと思ってて、その試合で自分が点決めて勝った。

 これを続けないと意味がないと思って、次の試合でも得点出来た。それから出るチャンスが増えましたね。もしあの試合でダメだったらたぶんハーフシーズンでアウトだったかもです。現時点(7月5日時点)リーグ戦では4得点。後半で10点以上はとって、今期15点以上は取りたい。チャンスは増えているのであとは自分が決めるだけです」

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