香川がアシストも、指揮官は徐々にレギュラー中心の起用法にシフト
一方、不安が募るのはマドリーのカシージャス。このヤングの2得点は、かつてのカシージャスであれば防げていた可能性も高く、多くの批判を集めたW杯の低調なプレーから抜け出せていないようだ。
マドリーでのポジションを失った一昨シーズン以降、彼の能力とパフォーマンスは著しく低下していると言えるだろう。
香川真司は、これまでの試合では後半開始から出場していたが、この試合では後半17分から出場。インテル戦に続いてトップ下で起用され、これまでで最も良いパフォーマンスを見せた。
しかし、この交代策は明らかに1stチョイスの出場時間を延ばそうというものであり、ファン・ハール監督の中では序列が完全に出来上がっているようだ。
マタが1stチョイスであることは明確で、ファン・ペルシーが戻ればウェルベックとの2トップでルーニーをトップ下に移す形も考えられる。さらに、エレーラもトップ下でプレー可能で、ファン・ハール監督が“大好き”な若手有望株のヤヌザイもいる。
今季はチャンピオンズリーグもなく、仮にマタの調子が上がらなくても負傷者が出ても耐えられるだけの選手は揃っている。現状では“5thチョイス”とも言える香川だが、努力次第では2ndチョイスまで序列を上げることは可能だろう。しかし、香川自身が2ndチョイスでは満足できないはずだ。
スポーツ選手は試合に出てこそ成長するのも。1stチョイスになれないと分かってプレーするのを受け入れるのは難しい。
移籍することは恥ずかしいことではなく、自らのキャリアのためにも移籍がベストな選択なのであれば、クラブに移籍を志願することも悪いことではない。
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