上を見すぎて足元をすくわれる事態は避けなければならない
しかし、これら全ては“強者の弁”。10億円でも貰えるに越したことはなく、昨シーズンのベンフィカは決勝進出とリーグ優勝を同時に成し遂げている。
UEFAリーグランキングトップのスペイン勢も昨シーズンの王者セビージャを筆頭にほぼ隔年ペースで優勝するなど結果を残していることからも、ランキングに与える影響は大きいと言える。
このまま「チャンピオンズリーグに力を入れるが、結果が出ずヨーロッパリーグへ」→「ヨーロッパリーグに価値を見出せず敗退」を繰り返していれば、近い将来にはフランスのみならずロシアにも抜かれてしまうだろう。
チャンピオンズリーグ出場枠は、UEFAランキング1位-3位に4枠、同4位-6位に3枠、7位-15位に2枠となっているため、ロシアに抜かれればチャンピオンズリーグに2クラブしか出場できなくなる。
昨シーズンのユヴェントスは、チャンピオンズリーグでグループリーグ敗退してヨーロッパリーグに回ったものの、決勝が自らの本拠地で行われるために奮起して準決勝まで駒を進めたが、そのような付加価値がなくても全力を尽くさなくてはならない。
セリエAは、もはやスペインやイングランド、ドイツと同格のリーグではなく、ポルトガルやフランス、ロシアと同格のリーグということを自覚するべきだ。上を見すぎて足元をすくわれないようにヨーロッパリーグに対しても真摯に取り組まなければ、ますます存在感を薄めてしまうだろう。
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