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Jリーグ 10年前

前回対戦で3失点の浦和はリベンジ誓う。P・ジュニオール不在で神戸の鍵を握るFWマルキーニョスの決定力

前節、鹿島と激しいバトルを演じた浦和。勝利こそできなかったが調子は落ちていない。対する神戸は再開後1分2敗と序盤戦の勢いを失った。前回の対戦では神戸が逆転勝利を収めたが、今節はどのような結果が待っているだろうか。

text by 青木務 photo by Asuka Kudo / Football Channel

多くのチャンスを演出する柏木の左足

 8月2日に行われるJ1第18節、首位の浦和レッズは6位・ヴィッセル神戸と対戦する。

前回対戦で3失点の浦和はリベンジ誓う。P・ジュニオール不在で神戸の鍵を握るFWマルキーニョスの決定力
柏木陽介【写真:工藤明日香 / フットボールチャンネル】

 首位に立つ浦和はJ1再開後も好調を維持している。前節の鹿島戦は引き分けに終わったが、試合のクオリティは高く互いに持ち味を発揮する好ゲームだった。浦和はサイドチェンジで相手を横に揺さぶり、そこから複数の選手がボールに絡みながらゴールへ迫っていった。そして、相手の堅いブロックを崩す際に生まれるバイタルエリアでのコンビネーションは、鹿島守備陣を混乱させた。

 中でも柏木陽介の存在は際立っていた。質の高いフィードから梅崎司のシュートを演出し、先制点となったCKを蹴ったのも柏木だった。2シャドーの一角だが様々なポジションに顔を出し、特に興梠慎三とのホットラインは浦和の脅威をより大きくしている。何度かあったビッグチャンスを決めていれば完璧だった。

 仕掛けのスイッチとなる縦パスをカットされ、そのままカウンターを受けて失点のきっかけを作ってしまったが、それでも周囲の信頼は揺らがない。柏木自身も腰に痛みを抱えながらのプレーだったが、それを言い訳にはせず、むしろ失点してからもう一段階ギアを上げたように映った。

 果敢なチャレンジはチームをゴールに向かわせる上で重要なプレーだが、奪われれば一転してピンチになる。だがそれを恐れず自分たちのスタイルを貫いていることが、浦和が首位を走っている一因だ。ペトロヴィッチ監督による特徴的な攻撃に加え、守備力も目を見張るものがあり、安定感はリーグ屈指だろう。

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