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Jリーグ 10年前

J2戦線異状あり。J1経験クラブの不振と新興勢力の躍進

text by 青木務 photo by Kenzaburo Matsuoka

継続してきた強化が実りつつある岡山。心配なのが千葉と京都

 ファジアーノ岡山は4位と奮闘している。影山雅永監督も就任5年目となり、こちらも湘南や松本と同じく、完成度は年々高まっている。だがここまで引き分けが9つと、プレーオフ圏内の6チームの中では最も多い。0-2から怒涛の反撃で追いついた21節のカマタマーレ讃岐戦のように勝点を拾った試合もあるが、勝利数を増やしたいところ。また、勝利を収めた試合でも後半終盤に失点を許すことがあり、リードしていても最後まで集中を切らさないことが重要になってくる。

 松本や岡山のように初のJ1昇格を目指すクラブの活躍がある中で、ジェフユナイテッド千葉と京都サンガF.C.という実力ある2クラブは、戦力に見合った結果を残せていない。

 千葉は2010年に初めてJ2に降格して以来、一度もJ1復帰を果たせていない。監督交代が多く、今年もシーズン途中の7月に関塚隆氏を新監督に迎えている。ここ5シーズンで、千葉の監督を務めるのは関塚氏が6人目。これでは継続した強化は難しい。2シーズン以上監督を務めた人物を探すと、2003年から2006年途中までチームを率いたイビチャ・オシム氏まで遡らなければならない。

 京都は3シーズンに渡って監督を務めた大木武氏から、ヴァルデイル・バドゥ・ヴィエイラ氏に監督が代わったものの、思うような成績が出せずに解任。6月に川勝良一氏が新監督に就任した。2012、2013年は2年連続で3位と自動昇格にあと一歩の所で届かず、いずれの年もプレーオフを勝ち抜けなかった。今年こそは、という思いで新監督を招聘するも長くは続かなかった。

 千葉も京都も実力ある選手を揃える好チームだが、だからこそ昇格できなければそれだけプレッシャーも大きくなってしまう。幸いプレーオフ圏内のチームとの勝点差は少なく、後半戦での巻き返しが期待される。

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