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スコアレスドローも白熱の90分。なでしこジャパンのボランチ・猶本と阪口が質の高さを見せる

text by 編集部 photo by ジュニアサッカーを応援しよう!編集部

スコアレスドローだが両チームとも収穫を手にした

 一方、浦和レッズレディースにとっても自信を深める試合だった。いや、むしろ自信を確信に変えたと言えるかもしれない。

 夕方になっても陽射しは強く、湿度も高かった。おまけに相手の方がよくボールを動かしていた。攻守の切り替えやスライド、スイッチが入った時の爆発力などはよく鍛えられているという印象を受けたが、それにしても常に動きを止めず走り続けるには相当に辛いコンディションだった。だが、彼女らは最後まで走り抜いた。猶本の言葉が頼もしい。

「みんなが献身的にプレーできているのが今シーズンのいいところ。この暑い中でいかに相手より走れるかというのが勝負になってくる」

 どんなに暑くても相手より一歩でも多く走る。この意識をチーム全体が共有しているからこそ、浦和レッズレディースは首位に立っているのだろう。

 試合後、阪口は「自分たちのサッカーができている時間帯もあったし、西が丘の時(0-2の敗戦)ほど悲観する気持ちはないです。でも、勝ってたら勝点を縮められたのになと思うと悔しい気持ちはあります」と話した。

 一方、猶本はこう語った。

「もちろん勝つことを目指してプレーしているので、勝てなかったことは悔しいです。最後の決定的な場面でも、決め切れなかったからこういう結果に終わってしまった。良かったとは言えないですけど、これを続けていくことが大事だと思っています」

 結果はスコアレスドローだったが、上位対決らしいパフォーマンスを両チームが披露した。ベレーザは、自分たちのサッカーが本来の形に戻ってきたことを確認できた。浦和レッズレディースも相手に走り勝つという原則がチームに根付いていることを改めて示した。勝点1を分け合う結果だったが、どちらにとっても収穫の多い試合だった。

【了】

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