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Jリーグ 10年前

首位・浦和を鹿島は止めることが出来るか? 伝統の“赤VS赤”のカギ握る若きセンターバック

text by 青木務 photo by 松岡健三郎

直近の4試合は全て浦和が勝利しているが…

 鹿島のセンターバックにとっては、一対一の勝負だけでなく周囲へのコーチングでピンチの芽を摘むことも大事になってくる。首位チームを相手に若い鹿島がどのような戦いを見せるか注目だ。

 Jリーグの中でも指折りの好カードだが、直近の4試合は全て浦和が勝利している。鹿島の視点で見ると、この4試合は必ず複数失点を喫して敗れている。例えば3連覇を成し遂げた2007年から2009年の直接対決では、鹿島が勝った試合は必ず完封勝利を収めている。

 現在の鹿島は嫌らしいほどの勝負強さで相手を退けるというよりは、殴り合いを勝ち切るような戦いが多い。若手が多くスタメンに名を連ねており、「まだ勢いでやっているところもある」とセレーゾ監督は言う。小笠原満男らがチームを引き締めているとはいえ、90分間ゲームをコントロールし続けることは難しいのかもしれない。

 チームの完成度の高さでは浦和が一歩リードしている。一方で鹿島には、経験不足を凌駕する良い意味での若さがある。常にリーグを盛り上げるライバル対決は、今回も見応えのある90分になるはずだ。

【了】

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