十分とは言えない補強、新チーム作り。それでも悲観論なし
新監督が、噂のある3バック制を導入するにせよ、4バック制を据え置くにせよ、ユナイテッドの最終ラインには昨季末の段階で「総入れ替え」の必要性が指摘されていた。
台頭著しい左SBのルーク・ショーをサウサンプトンから引き抜いただけではテコ入れとは言えない。最大の弱点とも言われた中盤には、アンデル・エレーラを即戦力としてビルバオから獲得したが、足首を手術したマイケル・キャリックが3カ月弱の戦線離脱を余儀なくされる。
キャリックは、ファン・ハールが受け継いだセンターハーフ陣の中で、技術面で要求レベルの高い新監督の目に適う唯一の昨季メンバーだと言える。
そして、ウェイン・ルーニーの持ち場は前線か中盤か? キャプテンはロビン・ファン・ペルシーかルーニーか? 新チーム作りは、まだまだこれからだ。
ユナイテッドのフロントは、ショーとエレーラの獲得に計95億円以上の予算を割いた後も積極補強の姿勢を維持している。但し、ユナイテッドのネームバリューを以てしても、CLに出場できないシーズンに大物の気を引くことは容易ではない。
それでも、昨季終了時から一変して、CL復帰に5シーズンを要した「リヴァプールの二の舞になる」という悲観論は聞かれなくなった。ユナイテッド指揮官ファン・ハールの滑り出しは、「ベリー、ベリー・グッド」である。
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