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日本代表・惨敗の内実【その3】選手に飽きられてしまったザック。大久保電撃招聘の是非

text by 中山佑輔 photo by Getty Images

ザッケローニは選手に飽きられてしまった

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ドイツ代表・レーブ監督【写真:Getty Images】

飯尾 それでは最後にザッケローニの4年間のチーム作りや采配について、評価を教えてください。

 同じシステム同じメンバーで4年間戦い切ったというのは、監督としてはダメだったと思いますね。レーブを例に出すと、彼がどうしてこれだけ長い間監督をやっているかといったら、新しい戦術を取り入れたりして変化を与えて、選手を飽きさせないから。ザッケローニのサッカーは、2年間、下手すれば1年ぐらいでもう大体習得し終わる。

河治 ずっと練習は変わっていないですね。

飯尾 復習だけ。

 4年間基本的に同じ練習。選手を「もうこんなのわかってるよ」みたいな状態にさせてしまった。それで選手がやばい、と思って、自分たちで色々変えようとなって、チームのバランスがおかしくなった。選手がどんどん主張していくような環境になってしまうとチームのバランスを保つのは難しい。

河治 ザッケローニの練習が同じことの繰り返しになった原因が、はたしてザッケローニの引き出しのなさにあるのかどうか。代表チームは、集まって別れて集まって別れての繰り返しだけど、そこにザッケローニがアプローチできなかったのかなとも思う。

飯尾 代表監督の経験はないですからね。

河治 2、3日の練習プラス親善試合というサイクルの中で、新しいものを入れてくだけの余地がなかった。

清水 ザッケローニが言っていた「勇気とバランス」は、結局どっちだよって思っていたんですが、どっちつかずのまま終わってしまった。勇気なら勇気って言い切って欲しい。バランスならバランス。

河治 結局「勇気とバランスの間でジレンマを起こした」と本人も言っていた。話は変わるけど、そういえば、ヴィルモッツが日本戦(2013年11月の親善試合。日本が3-2で勝利)の後に、「これは親善試合だから」と言っていた。言い訳かなと思っていたけど、あれほどあっさり開き直られると――。

飯尾 結局、親善試合だったということですよね。

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